ここフロリダにあるディズニーワールドは、山手線の内側２つ分が丸ごと入ってしまうほどの広さ。敷地内には４つのディズニーパークと２つのウォーターパーク、また６つのゴルフコースに加えてレースサーキットもあり、２０のリゾートホテルを有する世界最大のテーマパークである。

わたしたちはディズニーワールドのチケットをディズニーの公式ホームページから事前に日本で取っていった。

３日券で２１９米ドルのチケットはちょっと高いなと思ったけれど、７日券でもなんと２３４米ドル。

たくさん遊んでいってくださいといわんばかりのこの金額。なのでわたしたちは奮発して７日券を購入した。

オーランドには１０日間滞在する予定なので、今日からディズニーワールド三昧である。

 

ディズニーワールドはテーマパークとしてだけでなく、質の高いサービスを提供する組織としてもとても有名。一流ホテルのホテルマンも一流のサービスを学ぶためにディズニーに研修に来ると聞いたことがある。お客さんだけでなく、従業員までもディズニーのファンにしてしまうのがディズニー流。ディズニーにほれこんだ従業員の「ようこそディズニーへ」という気持ちがお客さんをさらに感動させるという善の循環ができている。

とりあえず今日は東京ディズニーランドのモデルになったマジックキングダムへ行くことにした。

 

マジックキングダムの駐車場に着くと、そこからは無料の大きなフェリーに乗ってマジックキングダムの入口へと向かう。

この辺りの湿地帯という地形をいかした演出だけど、緑にかこまれた湖をすすむフェリーからマジックキングダムが見えてきたときは、本場のディズニーワールドに来たんだなぁとしみじみ感動した。

ちなみに昨日まで暑いぐらいだった気温は今日はいっきに下がり、わたしたちは持ってきたジャケットを３枚重ね着していた。でも半そで半パンにビーチサンダルで来ているアメリカの人たちはみんな元気に腰に手をあてて仁王立ちでフェリーの風を楽しんでいる。ほんと強い……。きっと体感温度がちがうんだろうなぁ。

 

マジックキングダムに入場するとかわいいハロウィンのデコレーションがむかえてくれた。

10月31日がハロウィンなのでマジックキングダムはハロウィン一色。ハロウィンだからなのか、大人も子どももティンカーベルや海賊の仮装をして遊びにきている人たちがたくさんいて、それがまた楽しい雰囲気を盛り上げてくれていた。

マジックキングダムを入ってすぐのメインストリートをつきあたるとたくさんの人混みが見えてきた。近づいていくとどうやらちょうどパレードのまっ最中のようだ。ラッキーなことに、わたしたちはさっそく本場のミッキーやミニーなどを見ることができた。

パレードのあとはさっそくスプラッシュマウンテンへ。スプラッシュマウンテンとはいわゆる急流すべりの乗り物で、東京ディズニーランドにも同じものがある。並ぶことなくスプラッシュマウンテンに乗り込むと、発車する前からもうみんなおおさわぎ。いかつい顔をしたガタイの大きなおっちゃんも子どもと一緒におおはしゃぎで両手をあげて喜んでいる。このストレートな感情表現。いいなぁ。見ているだけで微笑ましい。

 

そして次はビッグサンダーマウンテンへ。これも東京ディズニーランドに同じものがあるのでご存知の方も多いはず。いわゆるジェットコースターの部類だ。ここでも前に座っている母娘が乗っている間中おおはしゃぎで、ほんととてもかわいかった。ここフロリダのディズニーワールドと東京ディズニーランドとで決定的にちがうなと感じるのは、大人のはしゃぎ方だ。両手を力いっぱい上にあげて、顔いっぱいに笑顔を広げて、大声ではしゃいでいる大人たちの姿を見ていると、わたしものびのびした気持ちになってきた。大人だからとか、恥ずかしいからとかは関係なく、楽しいときは大声で笑えばいいし、うれしいときははしゃいでいいんだよなぁってあらためて気づかされた。

 

この日はけっきょく朝から夜の花火ショーまで、まる一日マジックキングダムを楽しんだ。

夜の花火ショーはハロウィンバージョンになっていて、ミステリアスにライトアップされたシンデレラ城からあがる花火はとても不思議な雰囲気をかもしだしていた。ハロウィンの時期ならではのショーを観れて、ちょっぴり得した気分だった。