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2009.11.06

ナスカの地上絵をみる!

朝になると、ホテルまでミラグロの車がお迎えにきた。

車にはわたしたち夫婦の他に、すでに欧米系のカップルが2組乗っていた。みんなに笑顔で挨拶をして、いざナスカの地上絵を見るため飛行場へむかう。

空港に着くと、まずは空港使用料なるものを1人20ソルずつ支払った。

わたしたちのセスナが飛ぶまで少し時間があるとのことで、飛行場近くにいる動物を見に行こうとミラグロ。わたしたち以外の2組のカップルは興味がないから行かないと首を振り、結局わたしたち夫婦だけ見に行くことになった。ミラグロのあとを歩いていくと、近くの芝生をくじゃくが普通に歩いていた。

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くじゃくの羽根の鮮やかさに目はくぎづけ。
ときどきこっちをチラ見するくじゃく。

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そうこうしているうちに、セスナの離陸時間がきた。
やっとセスナに乗れる!
興奮気味に飛行場のエプロンを歩いていくと、わたしたちのセスナが見えてきた!

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セスナは6人乗りで、左右どちらに座ってもひとり1つずつ窓があるのでどこに座っても地上絵が見える。機長の横に1人、その後ろに2人、続いて後ろに2人、一番後ろに1人という席順になると機長から説明があった。小さな飛行機なので体重の配分が重要らしく、あなたは前、あなたはそこ、と機長から座席の指示を受ける。1番大柄なオランダ人カップルの男の子は、機長の横に座るようにと機長から言われた。「彼女の隣で見たい」「彼と一緒に見たいんだけど」オランダ人カップルの訴えは「安全のため」という名のもとあえなく却下され、わたしたちは機長のすぐ後ろの席に2人並んで座った。座席からはこんな感じでコックピットが見える。右に少し写っているのが彼女と離れ離れになったオランダ人の男の子。

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コックピットのところにプレートらしきものがあり、目をこらすと「ちっぷ ありがとうございます」と日本語が書かれていた。

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機長からナスカの地上絵マップが配られ、いよいよテイクオフ!

こんな小さな飛行機に乗るのは初めてだ。機長が「ぼくはベテランだから君たちはラッキーだよ。パイロットの腕が良いと空酔いも少ないからね。」と冗談まじりに言っていた。でもナスカの地上絵で空酔いするのは有名な話。地上絵についての機長のアナウンスを聞くために、みんなヘッドホンをつける。

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広いナスカ平原に古代インカ人によって描かれた世界7不思議のナスカの地上絵。いまだになんのために描かれたのかは謎に満ちている。
1つ目の地上絵がこれ。

 

【①クジラ】

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モトキは「ちっさ。こんな小っさいんか。」とセスナから見えるクジラの地上絵の小ささに驚いていたけど、機長に配られた資料を見るとクジラは全長63mある。

 

【②Trapecios:幾何学図形】
滑走路みたいな幾何学図形。

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【③宇宙人】
この宇宙人の地上絵はテレビでけっこう見かけた。

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3つ目の地上絵が終わったころ、後ろの席のドイツ人カップルの女の子が空酔いでゲロゲロしはじめた。右翼側の座席と左翼側の座席両方に見せるためにセスナは旋回を繰り返しているので無理もない。わたしも少し気持ちが悪くなってきたところだった。ドイツ人の彼女は青白い顔してかなりツラそうだ。大丈夫?ときいたら「大丈夫」と言い終わらないうちに、手にした袋にもどしている。ドイツ人の彼もナスカの地上絵を見るどころじゃなく、彼女の背中をずっと心配そうにさすっている。そして間もなく、セスナ機内におう吐物特有の香りが充満しはじめた。

ちなみにモトキは昔から「もらいゲロ」をしやすい体質らしい。小学校のときに遠足のバスでもらいゲロをして以来、人のおう吐を五感でとらえると「危険な状態」になるからおぼえておいてほしいとわたしに以前神妙に語ってきた。横にいるモトキの顔を見ると、さっきの元気そうな表情はなくなり、前を向いたまま青ざめた顔を硬直させている。これはいわゆる「危険な状態」がきたのか?と思ったけど「写真撮ることに集中するわ。そしたら気がまぎれるから。」とわたしが口を開く前に呪文のように早口で話しだし、モトキは地上絵を連写モードで激写しはじめた。オレは地上絵以外何も見えない、聞こえない、臭わない、というモトキの気迫のようなものを感じた。

 

【④サル】
しっぽがグルグルのサル。

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【⑤犬】

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【⑥コンドル】
有名なコンドル。

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【⑦クモ】

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【⑧ハチドリ】
ハチドリが一番有名なのかな。全長96m。

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【⑨フラミンゴ】
ちょっと見にくいけど、フラミンゴは300mもある。

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【⑩オウム】

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【⑪木】

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【⑫手】

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木と手の近くには、地上から地上絵を唯一見ることが出来る展望台(という名の高い台)があった。

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地上絵が終わると、砂漠の中に田園風景が広がり始めた。それでもやっぱり砂漠地帯なので緑は少なめ。

着陸してから後ろを振り返るとドイツ人の彼女が真っ青な顔で彼氏の肩にもたれかかっていた。持っていたミントのアメをあげると、彼女は震える手で口にアメを運んでいた。

けど、モトキがもらいゲロしないで無事にセスナ遊覧を終えれたのは奇跡。「ほんまにめっちゃヤバいときが何回もあったけど、耐えたわ。」となぜか誇らしげにわたしに報告してきていた。

最後にパイロットのおっちゃんと記念撮影。

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「素敵な地上絵遊覧をありがとう!」というと「またおいで。」とおっちゃんはウィンクして返してきた。
最後にミラグロにもお礼を言いたかったけど、ミラグロはもう町に戻ったとのこと。
お別れの挨拶もしたかったから残念。

ほんと、ミラグロのおかげでナスカをかなり満喫できた。
ありがとう!ミラグロ。

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